ワイン好きの皆さん、こんにちは。
今回は、コストコのプライベートブランド「カークランドシグネチャー」から注目の1本、「ジゴンダス 2022」をご紹介します。
フランス・ローヌ地方の銘醸地ながら、どこか“日の当たらない存在”として扱われがちなこのAOC。でも、このワインを一口飲めば、その評価が覆るかもしれません。

■ あの『神の雫』でも話題に? ─ ジゴンダスの不遇な背景
ジゴンダスという名前にピンと来た方は、かなりのワイン通か、あるいは漫画『神の雫』のファンではないでしょうか?
そう、ジゴンダスはあの「使徒」選定の回で、神咲雫が“第三の使徒”候補として持参したワイン。しかし、遠峰一青に「これはシャトー・ヌフ・デュ・パプの下位互換」と言わんばかりに軽くあしらわれてしまった、不遇の扱いを受けたワインなのです。
とはいえ、それは物語上の演出。実際のジゴンダスは、重厚でスパイシー、そして南仏らしい情熱的な個性に満ちた名産地。コストコでこのクオリティが2,000円台で手に入るなんて、正直驚きです。
■ 基本情報
産地: フランス ローヌ地方 ジゴンダスAOC
ヴィンテージ: 2022
ブドウ品種: グルナッシュ主体、シラー、ムールヴェードル(推定)
アルコール度数: 14.5%
価格: 約2,300円(店舗により差あり)
■ テイスティングコメント
グラスに注ぐと…
注いだ瞬間から、広がる香りが圧巻。ブラックチェリーやカシスの濃厚な果実香に、黒胡椒、タイム、リコリスといったスパイスの層が立ちのぼります。
時間とともに土っぽさや革、ほんのりとした樽香も感じられ、香りだけでも十分に“飲める”レベル。
色合い:
深みのあるルビーレッド。グラスの縁にかけてほんのり紫がかり、若さと力強さを感じます。
味わい:
第一印象はジューシーでいて、次第に引き締まったタンニンが口中を包み込みます。
なにより印象的なのは、飲み込んだあとにふわっと続く、長い余韻。
黒系果実とスパイスが静かに残り、目を閉じてゆっくりと味わいたくなります。

■ ペアリング提案
・グリルしたラムや牛肉:しっかりめの赤身肉との相性抜群
・スパイスを効かせた煮込み料理(ビーフシチュー、ラタトゥイユなど)
・熟成タイプのチーズ(コンテやミモレット)
ワイン単体でも楽しめますが、スパイスや香ばしさのある料理と合わせると、香りと味わいの一体感がさらに引き立ちます。
■ こんな人におすすめ!
・フランス南部のしっかり系赤ワインが好きな方
・コスパ良く本格的なワインを探している方
・『神の雫』ファンで、ジゴンダスの真の実力を確かめたい方
・スパイシーで複雑な香り、長い余韻を楽しみたい方
確かにジゴンダスは、シャトー・ヌフ・デュ・パプの陰に隠れがちな存在。
でも、このカークランドのジゴンダスは、そのポテンシャルの高さをしっかり証明してくれます。
漫画では小馬鹿にされたあのAOCが、今では私たちの食卓で堂々たる主役に。
ぜひグラスを満たし、その香りと余韻に浸ってみてください。
それでは、美味しいワインとともに、乾杯!
コメント