【完全バランスの赤】レディフェーゼ × フォアグラ入りポークテリーヌとミモレットのマリアージュ

イタリアワイン

はじめに:サッシカイアの末弟が見せる懐の深さ

トスカーナの名門、テヌータ・サン・グイドが手掛ける「レ・ディフェーゼ(Le Difese)」。
サッシカイア、グイダルベルトに続く“末弟”として2002年に誕生したワインです。

一見するとエントリーレベルですが、実際にグラスに注ぐとその印象は一変。
酸・果実味・タンニンの完全バランスがもたらす調和の美しさは、明らかに上位キュヴェと同じ血を感じさせます。

テイスティングノート:整いきった三角形の味わい

開栓直後から感じたのは、完璧に釣り合った酸・タンニン・果実味。
どれかが主張するのではなく、全体が滑らかにひとつにまとまっている。

香りはブラックチェリーやカシスの果実に、軽いスパイスと土のニュアンス。
サンジョヴェーゼ由来の酸が伸び、余韻は長く、心地よい渋みが静かに消えていく。

この「整いきった均衡」こそが、レディフェーゼ最大の魅力です。

マリアージュ体験:テリーヌとミモレットを包み込む懐の深さ

● フォアグラ入りポークテリーヌ

濃厚な脂と肉の旨味に対して、ワインの酸が見事にリズムを与える。
果実味がふくらみを添え、タンニンが肉の旨味を下支え。
重さを軽やかに変えるバランサーのような存在感を見せてくれます。

● 熟成ミモレット

ナッティな旨味とワインのスパイス感が呼応。
若いミモレットなら果実味と、熟成タイプなら樽香と調和します。
まるで一枚の絵がグラデーションで完成していくような組み合わせ。

グラス選びで変わる表情

ブルゴーニュグラスを使うと、空気との接触が増して果実と酸がより伸びやかに。
一方、ボルドー型では骨格やスパイス感が際立ち、肉料理に向きます。
「万能型でありながら凡庸でない」レディフェーゼの個性が、グラスで自在に表情を変えます。

まとめ:万能だけど凡庸ではない

レディフェーゼは、どんな料理にも寄り添う柔軟さを持ちながら、
一口で「テヌータ・サン・グイドの血統」を感じさせる不思議な存在。

フォアグラ入りテリーヌにも、熟成ミモレットにも、そして日常のローストポークにも。
その懐の深さと調和の美しさが、このワインを特別な一本にしています。


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